教員・研究紹介

教授:鈴木 健一

SUZUKI, Kenichi

心理臨床の実戦にあって、私は、どのような関わり方が相手の心を出来る限り正確に理解できるのか、そして、少しでもその人が生きやすい人生となるにはどのような関わり方をすればよいのか、さらには、どのような要因が人の変化・成長を促すのか等について、興味と関心を抱き、精神分析の概念を用いた研究をおこなっています。
これまで、筋ジストロフィー患者、不登校の青少年やその保護者、犯罪被害者とその家族、海外在住の日本人、スクールカウンセラーとして出会った児童・生徒といった人たちと対話をしてきました。現在は、学生相談を利用する学生やピア・サポートに従事している学生ボランティアとの対話が中心になっていますが、このような人たちとの心理臨床実戦を通して、人と人との関係性のあり方、中でも特に、二人の間で生き生きとした関係性をいかにして構築するかが重要であることを指摘してきました。
これからも、このような生き生きとした関係性によって人が変化し、成長していくことを探究していきたいと思っています。

主要論文・著書

研究論文

  • 鈴木健一 2021 コロナ禍と新たな学生支援様式─遠隔授業実施下の大学で教職員にできる取り組みと協働─ 甲南大学学生相談室紀要 29, 2-15.
  • 鈴木健一・杉岡正典・堀田亮・織田万美子・山内星子・林潤一郎 2019 2018年度学生相談機関に関する調査報告 学生相談研究 39, 3, 215-258.
  • 鈴木健一 2019 発達障害院生の主体性発現を促進させるチャム機能に関する一考察 Psychoanalytic Frontier(京都精神分析心理療法研究所紀要)5, 26-31.
  • 鈴木健一 2014 学生相談における夢の臨床的利用による現実検討能力の育み 学生相談研究 35, 2, 107-117.
  • 鈴木健一 2014 学生相談と精神分析(1)─解釈とユーモア─ Psychoanalytic Frontier, 1, 15-24.
  • 鈴木健一 2009 ニューヨークを中心としたアメリカの学生相談の現状について─統計資料と精神分析の視点を通して─ 学生相談研究 29, 3, 273-284.
  • 一丸藤太郎・倉永恭子・森田裕司・鈴木健一 2001 通り魔殺人事件が児童に及ぼした影響 心理臨床学研究,19,329-341.
  • 鈴木健一 1999 Duchenne型進行性筋ジストロフィー症患者の親の心理的側面に関する一研究 児童青年精神医学とその近接領域,40,345-357.
  • 鈴木健一 1995 Duchenne型進行性筋ジストロフィー症患者の心理的側面に関する一考察−病と死の意識に関して− 児童青年精神医学とその近接領域,36,271-284.

翻訳

  • マーク・ブレッシュナー著 2018 鈴木健一(監訳)『夢のフロンティア』(ナカニシヤ出版)
  • 安田道子・鈴木健一(編著) 2016 『大学生 大学生活の適応が気になる学生を支える(心の発達支援シリーズ6)』(明石出版)
  • サンドラ・ビューチュラー著 2009 川畑直人・鈴木健一(監訳)『精神分析臨床を生きる─対人関係学派からみた価値の問題─』(創元社)

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