論文提出者の声 – 鹿島 千咲

臨床系/修士

修士論文を執筆する中で気づいたこと

大学院に進んだばかりの私は、周囲に追いつくのに必死で修士論文は頭の隅っこにあるような状態でした。ぼんやりと「卒業論文より多い分量か…」と思っていました。卒業論文とは違うテーマを選んでいたので、先行研究から探し始めなければいけませんでした。基礎的な知識も十分とは言えず、基礎的な知識を身に付けていくことや、相談室での心理面接など日常的なことでいっぱいいっぱいだったような気がします。
そんな状況の中、私が修士論文を何とか書き上げることができたのは、周囲の支えと自分の中の小さなゴールを作ることが大切だったと思います。
定期的にある指導会では、先生や先輩方が私の発表に対して親身に向き合ってくださり、たくさんの助言をいただきました。研究室の中では、私の研究テーマは、先輩方とは少し違ったテーマでしたが、違うテーマだったからこそ多くの気づきを得ることができました。私は研究室に同期が1人いたのですが、その人と発表の前に連絡を取り合ったり、お互いの進捗を話したりしていました。同じ研究科の同期とも、修士論文のことはもちろん、いろいろなことをおしゃべりして、息抜きをすることができていました。「つらいな」と感じたときに同じ状況の仲間がいることはとても心強かったです。
私は修士論文に取りかかり始めたときには、研究を完成させることは果てしない作業のように感じてしまい、嫌になってしまいそうでした。少し開き直って、「今日はここまでしかやらない!」と自分なりにスケジュールを立てることにしました。先行研究を1つ読む、因子分析まで終わらせる、結果の表を作るなど、自分に必要な作業を分解して考えました。期限までに自分で決めたゴールを達成できたときには、ちょっと高いアイスを買って帰る、スタバに行くなど自分に小さなご褒美をあげていました。少し焦らないといけない時には、先生にアポを取って進捗を報告する、指導会で発表するなどの方法をとっていました。期限に追われると焦って頭がフリーズしてしまうタイプなので、私にはこの方法があっていたように思います。
修士論文を書き上げることはできましたが、少しだけ後悔していることもあります。私は統計分析がとても苦手で後回しにしていました。卒業論文を書いた際にも分析は行っていましたが、時間が経ってしまい忘れていることも多く、分析の基本から見直す必要がありました。もう少ししっかり学んでおくべきだったと感じています。
修士論文を書いている中で、苦しいこともありましたが、修士論文を書きあげることができたことは、私の中での1つの自信になりました。これから修士論文に取り組まれる皆さんには、1人で取り組んでいるわけではないことを1番お伝えできたらと思っています。いろいろな取り組み方があるので、周りの人の取り組み方を参考にしてみることも1つの方法だと思います。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

戻る

ページ先頭へ戻る