活躍する卒業生
大山 卓
2022年3月 教育発達科学研究科心理発達科学専攻 心理危機マネジメントコース(後期課程)修了
2022年3月 博士(心理学)取得
現職:創価大学 教育学部児童教育学科 准教授
特別支援学校の教員として、小・中学校に在籍する障害のある子どもを持つ保護者や担当教員への教育相談を担当してきました。また、学校教員として勤務する傍ら、臨床心理士として小児科・心療内科クリニックで心身症や発達障害の子どもの心理臨床経験を重ねてきました。特別支援教育領域における心理的サポートの力量をさらに高めたいと思い、名古屋大学大学院に入学しました。
大学院ではどんなことを学びましたか?
小・中学校教員への相談活動を通して、障害のある子どもを担当する教員の困り感やストレスが高いことを実感し、「小・中学校で特別支援教育に携わる教員への心理的サポート」をテーマに研究を進めてきました。インタビュー調査を通して、特別支援学級担任が抱える心理的課題と効果的なサポートを明確化してきました。途中、転職による休学期間がありましたが、指導教員の励ましもあり、復学後に博士論文を書き上げることができました。
大学院での学びで一番印象深かったことを教えてください
心理危機マネジメントコースでは、毎月1回土曜日に授業が行われました。一緒に学んだ院生は様々な領域で活躍されている社会人の方ばかりで、教育領域以外の心理危機事例への介入の視点について学ぶことができ、貴重な機会となりました。一緒に学んだ院生たちとは、大学院修了後も学会発表を継続して行っています。
仕事について教えてください
⼤学院在学時は、愛知県豊⽥市⻘少年相談センターに勤務する⼼理のスーパーバイザーとして、相談ケースに関する相談員へのスーパービジョンやスクールカウンセラーのサポートなどの役割を担っていました。また、⼩・中学校の教員向けに、教育相談や⾃殺予防、特別⽀援教育に関する研修講師を担当していました。学校での事故・事件が起きた際には、⼦どもの⼼のケアなどの学校⽀援も⾏ってきました。現在は、創価⼤学で特別⽀援教育や発達障害に関する研究・学⽣指導を⾏っています。
大学での経験は仕事で生かされていますか?
⼼理危機マネジメントコースの授業では、事例検討を定期的に実施しています。様々な領域で介⼊の難しい⼼理危機事例から得た知⾒は、愛知県豊⽥市⻘少年相談センターでの学校への緊急⽀援や多職種連携による⽀援の実践で⼤変役⽴ちました。