大学院生の活動(博士前期課程)

博士課程前期課程での研究と修士論文の作成

前期課程における研究

博士前期課程では、大学院における研究の基盤を作ります。本人のこれまでの問題意識や、学部における卒業論文作成研究等を背景として、テーマを選定し、方法を確定し、先行研究を調査し、自分のオリジナルな研究を形作っていきます。そのためには、つねに指導教官と連絡を密にして指導を受けることが必要です。また、大学院ゼミ等での討論も重要になります。

必修科目「研究方法基礎論I・II」「研究方法特論I・II」

本専攻における教育体制の中で特にユニークなものとして、研究方法基礎論I・IIがあります。これらの科目は、前期課程の全大学院生を対象とする必修科目で、前期課程1年次には「研究方法基礎論」、2年次には「研究方法特論」が開講されます。これは、本専攻の若手とベテランの教官が、毎年交代でそれぞれを担当し、教育学の研究方法について指導するものです。その内容は、担当する教官によって多様ですが、総じて、異なる専門領域の個々の学生の問題意識や研究テーマを尊重しながら、修士論文の作成に向けて、教育学の基礎的研究技能の獲得を目指すものとなっています。

修士論文の作成

前期課程では、その研究成果を修士論文としてまとめます。修士論文の作成は、後期課程に進学してさらに研究を発展させようとするものには、その研究の重要な基礎となります。

最近のテーマ(修士論文題目)の例

以下に、これまでの修士論文のテーマからいくつかを掲げます。多様なテーマが選ばれ、研究が行われていることが理解できると思います。

  • 高齢者介護におけるレクリェーション支援についての一考察
  • 教育の公共性とコミュニタリアニズム -チャールズ・テイラーの哲学的人間学を中心に-
  • 外国人児童生徒の就学・不就学 -名古屋市の事例を中心に-
  • 中国の成人教育政策に関する研究 -「改革開放」期における展開過程を中心に-
  • 現代中国における基礎教育「課程」改革に関する 一考察 -教育課程経営論の形成-
  • 教育の地方自治と市町村教育委員会の学校管理権 -地方分権化政策の展開に着目して-
  • 現代家族における子育てと児童養護
  • 中国における高等教育の拡大 -中国江蘇省を中心に-
  • ジュディス・バトラーの「欲望」と主体論 -アイデンティティ・ポリティクスの脱構築に 向けて-
  • アメリカにおける職業教育としてのコーオペラティブ教育
  • アメリカ合衆国における手工教育の受容と展開
  • 読書感想文コンクールの文化構造
  • 新来外国人生徒と高校進学 -浜松市を中心に-
  • 中国の義務教育におけるカリキュラム改革に関する研究 -山東省の事例から-
  • 1990年代ドイツにおける学校管理運営への参加の意義と課題 -1992年ヘッセン州学校法制 定論議を手がかりに-
  • 1970年代学校経営論の理論構造と特質 -学校組織運営における父母・住民の位置づけをめ ぐって-
  • 総合学科における生徒の進路意識の形成過程 -「産業社会と人間」との関連を中心にして-
  • 日本におけるファカルティ・デベロップメントに関する研究
  • 菅忠道の初期児童文化論に関する研究 -戦前の論考に限定して-
  • 現代高校教育研究の到達点と課題 -青年期教育研究との関連に注目して-
  • 学校における経済教育の課題 -現代社会と市民のためのストラテジーをめぐって-
  • 日本統治下の朝鮮におけるキリスト教主義学校に関する研究 -宣教師の教育活動を中心に-
  • 中国における中学校の環境教育の授業方法に関する研究 -「互動式」授業の理論と実践を 中心として-

論文提出者の声

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